「何か腹が立つな」
「え?」
「あいつ。新しく合流した奴」
「…ロックオンは彼を認めたんだと思ったけど」
「認めてるさ、勿論。あいつにはそれ相応の覚悟があるんだろう。だからガキだって理由で見下すつもりはない」
「じゃあ、何に腹が立つんですか?」
「あんなガキにそんな覚悟をさせた世界が、さ」
「同情してる?」
「まさか。そういうのが一番嫌いだろうさ、ああいう手合いは」
「………」
「しっかし」
「ん?」
「あんなガキがいったいどんな体験をしたら、戦争を失くすという理念のために戦う決意、なんてものが出来るんだろうな」
「ロックオン。それ以上は……」
「分かってる。これ以上は踏み込まねェよ。俺らは共に戦う仲間ではあっても、お互いの理解者ではないからな」
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