先日日入稿に行った際、玖呂亜との某友人もヘタにはまればいいのに、という会話の延長線上からできた企画。
タイトルは、たくさん候補をあげすぎて、わけの解らなくなった二人がもういいよ、と手を打ったもの。
巷でプチ流行の(?)あみだでCPです。
ジャンルはヘタリア。
総勢30名(2人ほど忘れていた)であみだした結果、各々4CPずつかくことになりました。
固定CPをお持ちの方、ギャグでも許せない方はブラウザバック推奨。
今回のお題は、
菊×ルートです。
祖国がおかしいです。ルート初書きです。
何気に学ヘタらしいです。
一大事です。常々引きこもりがちな私を憂いたルートヴィッヒさんが、とんでもないことを言い出したのです。
それは――無期限の二次元禁止令でした。
私が困惑しつつも断固反対したにもかかわらず、あれよあれよという内に皆さん賛同なされ、私の周りからは二次元に繋がるものが全て撤去されてしまったのです。私に残されたのは愛犬ぽちくんと勉強道具一式だけでした。どうすれば返していただけるのかと問い詰めると、ルートヴィッヒさんは言いました。お前の引きこもりがなくなるまでだ、と。土台無理な話です。それでも、私はやらねばなりません。全ては愛する○○や××のために…!
禁欲生活とはまさしくこのことを言うのでしょう。私は日々イライラしたり鬱になったりしていました。気を遣ってアーサーさんなどが話かけてくれましたが、正直上手く八つ橋を使えたか自信がありません。
「お前はそんなにあれが好きなのか」
ある時、体育の終わりにルートヴィッヒさんが私にそう訊ねました。私は虚ろな瞳で彼を見上げ、
「命の源です」
と断言。するとルートヴィッヒさんは飽きれたようにやれやれ、と呟きました。
彼が私に対する嫌がらせとして、二次元を撤去したわけではないと、私は重々承知しております。内向的でひきごもりがちな私を心から心配してくださるのも解ります。ですが、私が生きていくには二次元が必要なのだと、彼にはいい加減理解してもらいたいものです。
どうしてくれるんですか。この前は無機物にときめいてしまいましたよ。
ふと、私が顔を上げるとむき出しの彼の腕が目に入りました。引き締まったしなやかな上腕二頭筋の何と美しいこと…!
「ルートヴィッヒさん」
「ん? 何だ?」
「ちょっと腕を拝借します」
私は彼の制止も無視して、腕を叩いたり撫でたりしてみました。その何とも言えない心地と言ったら…!ああ、私は新世界の扉を開いてしまったかも知れません。
「お、おい。止めないか」
ルートヴィッヒさんがうろたえても何のその。私はたっぷり彼の腕を満喫しました。この硬さが堪らない萌えなのです。今なら筋肉に目覚められそうです。むろん、自分の筋肉ではなく、他人の筋肉だからこそ感じられる萌えですが。
あちらの筋肉も良さげ、と思いながら私はルートヴィッヒさんに足払いをかけると、見事に転がった身体の上に馬乗りになりました。
「ほ、本田!?」
目まぐるしい状況の変化に、柄にもなくルートヴィッヒさんが目を白黒させています。しかし私はそんな些細なことは気にも止めず、彼のランニングシャツをまくり上げました。すると、そこには当然のように見事に割れた腹筋があるではないですか。ああ、眼福です。
「腹筋の手触りの素晴らしいこと…!」
「こ、こら! 止めろ、本田!!」
「だまらっしゃい」
「だ…だまら…?」
ルートヴィッヒさんは困惑を深めていきます。そこで私はニヤリと笑いました。
「解りましたか、ルートヴィッヒさん? これが禁断症状です。二次元を取り上げられた私は、貴方の腹筋一つ一つに名前を付けてカップリング化することもできるのですよ!?」
「な…! それは恐ろしい……だか、」
「お黙りなさい。さあ、貴方の愛する腹筋の貞操を守りたくば、今すぐ私に二次元をお返しなさい!」
「お、落ち着け」
「上腕二頭筋×腹筋Aをお望みですか!!?」
「むっ……」
ルートヴィッヒさんの顔色がどんどん悪くなっていきます。後一息です。
「さあ、私に二次元を返すのです! 返事は!?」
「…j……ja…」
懸命な判断です。
その後、速やかに二次元が私の元に返ってきました。歓喜する私を見てルートヴィッヒさんは肩を下ろし、ローデリヒさんに甘すぎるとお叱りを受けたり、王さんが飽きれたようにため息を吐いたのでした。
上腕二頭筋×腹筋Aの話を書いたかどうかは、また別のお話です。
―――――――――――
お疲れさまでした。
二次元マスターの祖国から二次元を奪ったら大変なことになりますよ、というお話。
実際のところ、紙とペンさえあれあ祖国は生きていける気がしますが…。
次回はヤンデレの本気です。
PR